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コラム/カルシウムの基本「様々な作用をもつカルシトニン(1)」

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現在、カルシトニン(CT)はブタ、ウシ、ヒツジ、ヒト、ラットなどの哺乳類の甲状腺から、またサケ、ウナギなどの魚類から分離、精製され、その生理作用が明らかにされています。

臨床に使われているものとしては、アメリカとヨーロッパではサケ、日本では主としてウナギの誘導体が使われています。

カルシトニンは32個のアミノ酸から成るポリペプタイドホルモンで、1番目と7番目のアミノ酸がdisulfide結合しているという特徴があります。

カルシトニンは哺乳類では甲状腺のC細胞から分泌されることがわかっていますが、その後研究が進み、甲状腺だけでなく体のいろいろなところに存在することが明らかにされてきました。

すなわち下垂体、副腎、胸腺、睾丸、卵巣、副甲状腺、肺、消化管など体のほとんどあらゆるところに存在することがわかってきました。

カルシトニンは魚類にも存在しますが、もっと下等な原索動物にも存在することから、副甲状腺よりさらに古いホルモンです。

カルシトニンが骨吸収を抑制することはよく知られていますが、その他にもいろいろな細胞や組織の機能を抑制することがわかってきました。消化管の機能や膵の機能、唾液腺の機能、胆のうの機能などソマトスタチンと同様に、いろいろな機能を抑えることが明らかになってきました。

ヒトのいろいろな組織についてカルシトニンの活性をラジオイムノアッセイで測定したものです。当然のことながら、甲状腺で活性が一番高いわけですが、そのほか小腸や胸腺などにもかなりの活性が認められ、ほとんどあらゆるところに活性があることがわかります。

とくに興味あることは、脳の活性が高いことが明らかになったことです。

とくに下垂体および視床下部で活性が高く、またこれらの組織にはCTのレセプターが存在することが明らかにされています。

(続く)

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