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コラム/カルシウムの基本「骨粗鬆症に対するカルシトニンの効果」

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    • 「骨粗鬆症に対するカルシトニンの効果」

次にカルシ卜ニンと骨粗鬆症との関連について述べたいと思います。

カルシトニンは血清カルシウムが上昇した場合、あるいはガストリン、コレシストキニンなどの消化管ホルモンを負荷した際にその分泌が促進されます。

そしてカルシウム負荷試験がカルシトニンの分泌を調べる目的で、よく使われております。

20歳代から70歳代までの男女についてカルシトニンの分泌能を調べた成績ですが、カルシトニンの分泌能は男性の方が女性よりもあらゆる年代で高いことが注目されます。

とくに女性では60歳を過ぎるとカルシトニンの分泌は、カルシウムで刺激してもほとんど見られなくなります。

ご承知のように骨粗鬆症は男性よりも女性にはるかに多く、加齢に伴って多くなりますから、このような現象はCTの骨粗鬆症の病因における重要性を証明する一つの間接的な証拠と考えられます。

骨粗鬆症の発症頻度には人種差があり、黒人は白人に比べて骨粗鬆症になりにくいことが知られていますが、男性の方が女性よりも高く、黒人の方が白人よりも有意に高いのです。これもこのような人種差を説明する間接的データです。

もう一つ問題になるのは、 もし内因性カルシトニンが大事であれば、甲状腺を取ってしまって内因性のカルシトニンをなくした場合、果たして骨がどうなるかということです。

手術で甲状腺をとった患者と正常群との骨塩含量を比較してみますと、男女とも明らかに甲状腺を取った人では対照に比べて骨塩含量が有意に少ないのです。内因性カルシトニンが骨量減少に対して予防効果を有することを明らかに示すデータと解釈されます。

次に、骨粗鬆症の患者のカルシトニンが対照群と比べてどうであるかが問題となりますが、対照群と骨粗鬆症の患者について血中のカルシトニンを測ると、血中のカルシトニンが20pg/ml以下、つまり非常に低い人の頻度を見たものですが、老人ですので、対照群でもかなり低い人がいますが、骨粗鬆症の患者では有意に低い人の頻度が多いのです。つまり、カルシトニンが欠乏している人が多いということを示すデータです。

対照群と骨粗鬆症の患者にカルシウムを負荷し、そのときのカルシトニンの変動を比べると、血清カルシウムは同じように上がりますがカルシトニンの分泌は対照群ではいいのですが、骨粗鬆症の患者ではほとんどありません。

骨粗鬆症の患者では内因性カルシトニンの分泌が悪いと考えられます。

このようにホルモンのバランスの崩れは非常に大事です。

(続く)

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